study

学びたい

鉄腕アトムがやってくる
「ネットの父」、村井氏語る

2025.02.14

鉄腕アトムがやってくる
「ネットの父」、村井氏語る

 「日本のインターネットの父」と呼ばれる慶応大教授、村井純さんを迎えてデジタル社会の未来を考えるイベントが2月14日、群馬県庁官民共創スペースNETSUGENで開かれた。会場やオンラインで聴講した高校生、大学生と教職員に向かい、村井さんは鉄腕アトムや鉄人28号を挙げながら、「ロボットが100%活躍できる国を目指す」と夢を語った。

ロボットは日本の宝

 「これからのデジタル社会と学びの方向性」と題した講演で、村井さんはインターネットで派生したデジタル文明やAI文明の現状と課題を解説した後、ロボット文明について自論を語った。
 アニメに登場してきた自立ロボットや自動車工場で働くロボットの実例を示し、「ロボットは絶対、この国の宝になる」「すでに共存社会が起きている」と強調。自動運転タクシー「Waymo(ウェイモ)」のテストが都内で今春にも始まる見通しを示した。

▲ロボット文明について解説する村井さん

高校生、大学生とセッション

 続いて開かれた高校生、大学生とのセッションで、「人間がロボットになれば100%活躍できる」、「人間は未完全であるからいい」と対称的な意見が飛び出すと、どちらにも賛意を示し、「2人で組むといい感じ。共通した方向に向かって違う個性が連携して力を合わせて何か問題を解いていくのが大事」とインターネットの設計思想を語った。

▲▼積極的に意見を述べる参加者

 結びに、高校生に求められるスキル、マインドを尋ねた高校教師の質問に、「好きなことをやる。人の決めたことをやるな」「先生も親も好きなことをさせて」と学びにおける自主性の尊重を訴えた。
 イベントはぐんまデジタルの学び推進委員会が主催、共愛学園前橋国際大デジタル共創学部設置準備室が運営した。

▲ファシリテーターを務めた慶応大教授の國領二郎さん

▲司会の前橋国際大学長、大森昭生さん