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新しい時代の神社へ
「産泰神社」が社紋、授与品のデザイン一新
2023.04.21
安産、子育ての神社として親しまれる、前橋市下大屋町の「産泰神社」(鯉登茂行宮司)が社紋と授与品を刷新した。デザインを手掛けたのは「アーツ前橋」も担当した「エイトブランディングデザイン」の西澤明洋さん。アートのまち、前橋では神社もアーティスティックに変化している。
主祭神「木花佐久毘売命」を象徴するサクラ
新しい社紋と授与品の作成は1年半前から始まった。「少子高齢化が進み、全国の神社が減っている。神社も時代とともに変わっていく必要がある。また参拝するだけでなく、ご祈祷をとおして神様を感じてほしい。そんな理由からデザインの刷新を決めた」と鯉登宮司は説明する。
新社紋は、赤ちゃんをかたどったやわらかな外型に、産泰神社の主祭神「木花佐久毘売命(このはなさくやひめのみこと)」を象徴する桜が描かれている。もう一つ、安産祈願紋も作成した。こちらは「産」の字を一筆で描いたデザイン。
新社紋がご神燈やのぼりなどに使用され、神社の雰囲気はガラリと変わった。
お守りなどの授与品もおしゃれに一新。「『安産』『家内安全』など文字で願い事をかかず、身に付けて可愛いと思えるデザインに仕上げた」とブランディングデザインを担当した西澤さん。
子供守には邪気を払う麻の葉、子宝守には子孫繁栄の象徴のひょうたんの柄をあしらうなど、ストーリー性も大切にした。
産泰神社には軽く抜ける(生まれる)ようにと、底を抜いた柄杓「抜けびしゃく」を奉納する歴史がある。今回、小型の抜けびしゃくも授与品に加えた。
西澤さんは「アーツ前橋」やクラフトビール「COEDO」、博多「警固神社」などのブランディングデザインを手掛ける。「神社の存在意義を多くの人々に、そして後世に伝えることを目的にブランディングした」と話す。
鎮守の杜、祈祷殿、新たな挑戦続く
産泰神社は各地にある産泰神社の総本社。起源は約13万年前、赤城山の「石山なだれ」によって出現したといわれる盤座から始まった。原始古代から信仰の土地とされ、260年前には本殿が建造された。
近年では、2000年に植えた苗木が育ち、鎮守の杜を形成。2019年には祈祷殿を建設した。
今回の社紋、授与品のデザイン変更に続いて、5月から、車で約5分の「音羽倶楽部」とコラボし、安産祈願ランチコースもスタートする。新たな時代の神社であるための挑戦はまだまだ続きそうだ。
店舗情報
産泰神社
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- 027-268-1161
住所 | 前橋市下大屋町569 |
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