shop
買いたい
奇跡のイチゴ 世界一への挑戦
GIVEが苺屋永井を再生
2026.03.30
前橋市を中心に地域活性化に取り組むGIVEが廃業の危機にあったイチゴ農園を再生させた。濃厚な甘さと香りを誇るブランドイチゴ「あまい雫」を栽培している苺屋永井(高崎市矢島町)。時代と逆行するように手間のかかる土耕栽培にこだわり、自然の中で生命力を育んだ奇跡のイチゴで世界一に挑戦する。
生命力高める土耕栽培
空っ風が吹きさらす前橋市に近い田園地帯。6棟のビニールハウスの中、赤く色づいたイチゴが甘い香りを放っている。
イチゴは土の上に緑の葉を生い茂らせている。効率を重視した最近主流の水耕栽培ではない。
▲土を大切にする永井さん
「土でないと出ない味があるから」と苺師を名乗る永井正人さんは土耕栽培の理由を説明する。
「厳しく育てます。水は限界まで抑え、イチゴが深くまで根を張るようにする。生命力を強くし、農薬は最低限しか使わない」。ハウス内は暖房がない。寒さから身を守るためイチゴは自ら糖を蓄える。
▲土の上で完熟するイチゴ
群馬県で育成された「やよいひめ」をブランド化した「あまい雫」は通常のやよいひめの糖度が12~14度なのに対して、平均17〜18度、最高で22度を超える。マスクメロン(15~16度)より甘い。
廃園の危機から再出発
高崎市内で眼科クリニックを営む佐藤拓さんは初めて口にして、強い甘みと華やかな香りに衝撃を受けた。以来、収穫期には足しげく畑を訪れている。
農園が危機に瀕したのは2023年夏。苗床が病害で全滅し、その年の収穫が絶望的となった。
永井さんの苗作りは通常のポットではなく、地面に植える。根を強くするため、倉渕地区の標高800㍍の農地で行う「山上げ」と呼ばれる栽培法を採用している。この年は寒冷紗を初めて掛けたが、これが病害を招いてしまった。
▲佐藤さんが前橋に誘致したブル―ボトルコーヒー
廃業の危機に直面した永井さんを支えたのが、佐藤さんが代表を務めるGIVEだった。地域活性化を目的に設立、前橋市に地方都市で第1号となるブルーボトルコーヒーを誘致、運営するなど、前橋中心街のにぎわい創出に取り組んでいる。
▲新しくなったロゴ
永井さんの窮状を知った佐藤さんが農業分野でも価値ある挑戦を後押ししようと、永井農園の再生に乗り出した。地域創生事業として取り組み、屋号とロゴを変えて新たなブランドイメージを構築。2025年に「苺屋永井」として再出発した。
「どうせやるなら世界一のいちごを目指したい」。佐藤さんと永井さんの新たな挑戦が始まった。外食産業に販路を広げている。
5月下旬まで販売
ハウス栽培のイチゴは通常、需要の高まるクリスマスに合わせて12月から収穫が始まり、3月初めに終わる。
苺屋永井は時期がずれ、2月から5月下旬まで提供する。販売は店舗かオンラインで。
1パック1250円から。桐箱に入れた贈答用の商品も扱っている。
▲贈答用の箱詰め
▲お手軽なパック
GIVE
起業家や地域活動家を育成する群馬イノベーションスクール(GIS)で学んだ高崎佐藤眼科院長、佐藤拓さんが前橋出身の仲間とともに2020年に設立した株式会社。GISを主宰するジンズGEO、田中仁さんの前橋愛の熱い想いに共感して、大学時代に活気のあった前橋のまちなかを取り戻す活動を展開している。Gunma Innovation Value Explorerの略称。
永井正人
江戸時代には高崎市矢島一帯の田畑を有していた大地主として代々続く永井家の14代目。父の代までは主に米と麦を生産していたが、消費者が食べて笑顔になる農作物を育てたいという思いからイチゴ農家に転身した。農業法人で7年にわたり有機農法を学んだのち、藤岡市の農家に師事、2014年に永井農園を開いた。
店舗情報
苺屋永井
- お問合せはこちら
- 090-1552-1583
| 住所 | 高崎市矢島町123 |
|---|---|
| 営業時間 | 10時30分~18時(完売次第終了) |


