登利平住吉店５月末で閉店
人手不足が直撃、苦渋の判断

2025.05.23

　上州御用鳥めしの登利平（本社・前橋市公田町）は前橋市住吉町の住吉店を５月31日で閉店する。人手不足が主な原因。発祥の地である前橋市内には食事のできる店が本店をはじめ５店舗あったが、４店舗となる。

中心街から最も近い店

　登利平住吉店は1991年12月、市営住宅住吉第１の１階にテナントとして出店した。カウンター、テーブル席のほか、個室が２室あり、少人数から30人までの宴会にも対応している。

　中心街に最も近い店で、弁当の持ち帰りでも重宝がられていた。

▲店内用の鳥めし松重。漆塗りのお重で出てくる

▲人気の弁当「竹」

　店内飲食も弁当販売も順調だったが、慢性的な人手不足に悩まされた。働き方改革で過度な残業をさせることができず、宴会を受けられないこともあったという。閉店に伴い、顧客には本店（六供町）や北支店（青柳町）、前橋けやきウォーク店（文京町）の利用を呼び掛けている。

▲閉店を告げる貼り紙

　閉店の理由について、中村哲也代表取締役は「十分な人材を確保できない状態が続いた。従業員にこれ以上の負担をかける訳にはいかない」と説明する。従業員やパートは近隣の店舗で継続して雇用するという。

　食事でよく利用する近くの住民は「宴会をすると、ミニサイズの鳥めしが付いてきて、みんなに好評だった。歩いて行ける店がなくなるのは寂しい」とさみしそうに話していた。

住所	前橋市住吉町1-14-3
営業時間	11時～21時30分（食事）、10時～21時（テイクアウト）