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障がいのある人と地域を結ぶ
「麦カフェ」18日オープン
2024.11.17
前橋・銀座通りにアートなカフェが誕生ー。障がい福祉サービス事業所「麦わら屋」(前橋市高井町、責任者:小野介也さん)は11月18日、「麦カフェ」を開店する。障がいを持つアーティストたちの描く絵やグッズを展示販売し、自家農園で栽培する野菜のポタージュや手作り糀の甘酒を提供する。「障がいを持つ人と地域をつなぐ拠点にしたい」と小野さんは話す。
(取材/阿部奈穂子)
アートと雑貨とドリンクと
席に着くと、かわいらしい象の描かれたカップで「さつまいものみそポタージュ」が運ばれてきた。無農薬栽培された甘いシルクスイートに、みそのコクが加わり満足感の高い一杯だ。
カップは白い陶器に楽焼マーカーで絵を描き、サツマイモは高井町にある農園で無農薬栽培されたシルクスイート、隠し味のみそも麦わら屋手作りの「上州米味噌」が使われているという。
ほかに手作り糀の甘酒、ホットコーヒーと全3種類のメニューを用意している。
「看板のデザインも含め、ここにあるもの、すべてが麦わら屋の利用者さんの手で作られているんですよ」と小野さん。
2015年5月に創業した「麦わら屋」は障がい者の自立を目指し、食品加工、農産品栽培、ものづくり、アート活動など多彩な作業を行う事業所。現在18歳から64歳まで54人の利用者がいる。
「地域の人に障がいのある人の仕事を知ってもらうため、まちなかに拠点を構えよう。支援を受けるだけでなく、市街地再生にも一緒に加わっていこう」と、前橋・銀座通りに「麦カフェ」の出店を決めた。
店内の壁には麦わら屋のアーティストたちが描いた、カラフルな絵が飾られ、棚にはハンカチやTシャツなどアートグッズが並ぶ。
180色のボールペンを使い、細かなキャンドルやメダカを点描画のように描く落合菜津子さんは都内で個展を開くほどの腕前。麦カフェ開店の裏には、「彼らのデザインを地域に根付かせたい」(小野さん)との思いもある。
小野さんは店の奥の居住空間をグループホームとゲストハウスに改築する計画を進めている。来年にはオープンさせたいという。
来年は麦わら屋創業10年の節目の年でもある。麦カフェを通じて、新たな展開がみられそうだ。
店舗情報
麦カフェ
- お問合せはこちら
- 027-226-1039
住所 | 前橋市千代田町4-8-6 |
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営業時間 | 10 時30分~15時 |
定休日 | 土、日曜、祝日 |