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軽井沢の老舗クレープを前橋で
「アシカのこむらがえり」14日開店
2024.09.12
イートインの焼き立てクレープ店「アシカのこむらがえり」が9月14日、前橋市南町に開店する。店主の小林友美さんは軽井沢の老舗クレープ店「ブロンコ」で修業したのち、2022年からキッチンカーで販売を続けてきた。「軽井沢っ子が愛してやまないパリパリ、もちもちのブロンコのクレープを前橋の皆さんに楽しんでほしい。クレープの概念が変わるはず」。幼馴染みとともに新たな一歩を踏み出す。
(取材/阿部奈穂子)
三角形に折りたたむように
赤レンガの塀が印象的な前橋刑務所の東隣りに、三角屋根の真っ赤なカフェが誕生した。
皿に盛られ、フォークとナイフで食べる焼き立てクレープを提供する。店主は下仁田町出身で、結婚後、長野県御代田町で暮らしていた小林友美さん。
「年中通っていた軽井沢の『ブロンコ』の店主から3年前、『店を続けるのは体力的にきつい』という話を聞き、動転しました。『大好きなクレープが無くなっては困る。この味を受け継ぎたい。修業させてください』とお願いしたのです」
「ブロンコ」は軽井沢駅前通りで1976(昭和51)年から続くコーヒーとクレープ店。生地の配合にこだわり、注文を受けてから一枚一枚高温で焼き上げる。
「一般的なクレープは生地が柔らかいので、くるくると巻くことができる。でもブロンコの生地はパリパリなので丸められない。三角形に折りたたむようにしてお客様に提供するのです」
ブロンコで1年間、修業を積んだ小林さん。
「この味を生まれ故郷の群馬に広めよう」、幼稚園時代からの友人、工藤由香里さんとともにキッチンカーでクレープの販売を始めた。
2台の焼き台を駆使して
キッチンカーで営業をしながら、実店舗探しもしていた。「いくつもの物件を見て回り、いまの店舗と出会った。緑が多く道幅もゆったり、隣の刑務所の赤レンガも歴史を感じる。ひと目惚れで即決しました」
家族の応援を受けて、御代田町から前橋市に引っ越した。
木目が効果的に使われた温かみのある店内には、焼き台が2台ある。一つは250度の高温で生地を焼き上げる台、もう一つは100度で保温しながら具材を包むための台。これもブロンコと同じ。2台を駆使し、パリパリもちもちの食感を生み出す。
クレープの種類は25種類で、内訳は食事系8種、スイーツ系17種。1皿800円から1400円で販売する。
「キッチンカーでの人気ナンバー1はロースハムチーズサラダ。ちょっぴり甘めの生地とサラダ系の具材がよく合うんです」
師匠の「ブロンコ」はいまも元気に営業中。
「軽井沢には『ブロンコ』、前橋には『アシカのこむらがえり』がある、と言われるように頑張りたい」と意欲を燃やす。
店舗情報
アシカのこむらがえり
住所 | 前橋市南町1-21-2 |
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営業時間 | 11時~23時 |
定休日 | 不定休 |