古本4000冊が待ってます
19日までノイエス朝日

読まれずに眠っている本を新しい読み手に引き継ごうと年に１、２回開いている。小説、人文学、社会学、音楽、スポーツ、文芸評論、美術など、さまざまなジャンルの古本が並ぶ。

価格は200円から1000円台が中心。絶版となっている中にはプレミアが付いて発売当時より急騰している古本もあるが、適正価格で販売する。文庫本などを無料で配布するコーナーもある。

土屋文明の初版本は1930（昭和５）年に刊行された『往還集』。アララギ派の代表的指導者となり、歌人としての地位を確立させた作品とされる。

萩原朔太郎の実質的に最後の詩集となった『永島』の初版復刻版もある。自ら切り開いた「口語自由詩」でなく「文語定型詩」による作品。評価が分かれ、弟子の三好達治は強く批判したという。

司修さんが装丁した本は少なくとも２冊確認されており、まだある可能性があるという。

机と椅子が用意され、座って試し読みも楽しめる。担当の武藤貴代さんは「装丁を見て、気に入った本を買う手もあります。誰かに読んでもらえれば本はうれしいのです」と来場を呼びかけている。