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絵本がいっぱい前橋まちなか
「パラダイス」にぎわう

2024.11.09

絵本がいっぱい前橋まちなか
「パラダイス」にぎわう

子供も大人も絵本の世界を楽しむ「MAEBASHIまちなか絵本パラダイス」は11月9日、最終日を迎え、人気作家のトークショーやワークショップ、路上パフォーマンスなど多彩なイベントが繰り広げられた。人気作家や「パンどろぼう」が大集合、中心街はすっかり絵本の街になった。

絵本作家のお気に入りの一冊は?

     第一線で活躍する絵本作家、シゲリカツヒコさん、市原淳さん、高畠じゅん子さん、藤本ともひこさん、あさのますみさんと絵本ソムリエのサンプルパパさんの6人がそろってトークショーを行い、マイ・フェイバリットブック(私のお気に入りの本)を紹介した。

 シゲリさんが選んだ一冊は『終わらない夜』(ほるぷ出版)。 「怖がりなんだけれど、怖い世界が大好き。トリックアートのようになっている、迫力ある絵も気に入っています」という。

 市原さんは『なずずこのっぺ』(フレーベル館)がお気に入り。「すべて虫語で書かれた本。読んでいると、虫語が理解できるようになります」と笑いを誘った。

▲シゲリさんの1冊『終わらない夜』

▲市原さんの1冊『なずずこのっぺ』

 あさのさんは『ぐるんぱの幼稚園』(福音館書店)、高畠さんは『イカタコつるつる』(講談社)を挙げた。ともに絵本作家になるきっかけとなった絵本だという。

 「自分の本なんだけど」と前置きして紹介した藤本さんのフェイバリットブックは『おおきくなったら きみはなんになる?』(講談社)。「文章だけ作って、村上康成さんに絵を頼んだら、想定外の嵐の絵を描いてくれた。それが素晴らしくて」と理由を話した。

▲あさのさんの1冊『ぐるんぱのようちえん』。声優への不安を感じ始めた時、「子供の頃に好きだった世界を思い出しました」

▲高畠さんの1冊『イカタコつるつる』。絵本にはこんな自由な世界があるんだと知ったという

▲藤本さんの1冊「おおきくなったらきみはなんになる?」

楽しいイベントあちこちで

 高畠さんはこの日発売となった『いかあげ たこあげ』を記念して、イカタカ作りのワークショップを開いた。参加した子供はビニール製の凧揚げに自分の似顔絵を描き、出来上がると「上手に描けた」と大喜び。

 シゲリさんは『だれのパンツ?』に合わせて、パンツの形の紙に絵を描く「パンツを描こう」を企画。ネコやマスコットなどさまざまなパンツが集まった。

 市原さんは「ライオンのたてがみを描こう」と呼び掛け、市原さんが描いたライオンの下絵に子供たちは色を塗ったり、色紙を切って貼り付けてたてがみが大きいライオンを完成させた。

▲子供が作ったタコを広げる笑顔の高畠さん

▲『だれのパンツ?』を手にするシゲリさん

▲気軽にサインに応じる市原さん

 ひときわ人気を集めたのはパンどろぼうの着ぐるみとの撮影会。受け付け直後から順番待ちの長い行列ができ、よいやく順番を迎えた子供は笑顔を広げて写真を撮ってもらった。

▲パンどろぼうと並んで「はい、ピース」

BOOK FESと交互に開催

 絵本パラダイスは中心街で絵本専門店「本の家2」を経営している石川靖さんが中心となって企画、運営した。石川さんは「小さな子供がたくさん来てくれて中心街に希望が灯った。絵本は子供だけでなく、大人も楽しめる。継続して開き、できれば『前橋BOOK FES』と交互に開催し、毎年秋の人気イベントにしたい」と成功を喜んでいた。

▲缶バッジやトートバッグを作るワークショップ

▲パンに絵を描くイベント。正午前に50個が完売した

▲絵本を購入するとガチャができる