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「元総社盆踊り」5年ぶり復活
20歳の力で地域の絆再び
2024.08.06
20歳の若者だけが舞台に立つことができる元総社成人会盆踊り。1910(明治43)年から地域に受け継がれてきた伝統行事が8月11日、総社神社で5年ぶりに開かれる。コロナがきっかけで消滅しかけていた歴史をかつてそろいの法被で踊った経験者が中心となり復活させた。地域の絆を深めようと、主役である20歳の参加を呼び掛けている。
人手不足、コロナで中止に
元総社成人会盆踊りは戦時色が濃くなる中、兵隊検査を受けることになる満20歳を迎える若者によって始まった。召集されて今生の別れとなるかもしれない竹馬の友と過ごす特別の一夜。戦時中に2度、中止となっただけで100年以上続いた。
前橋市立元総社中学校の卒業生でつくる「元総社成人会」が主催、資金集めから当日の運営まで務めるのが伝統だった。しかし、2019年は成り手不足から成人会が作れず、直近の先輩たちが集まって小規模で開催。2020年から2023年まではコロナの影響で話さえ持ち上がらなかった。
「このままでは100年続いた伝統が途絶えてしまう」と危機感を覚えた10年前の成人会のメンバー、小野里彩花さんが同窓生らに声を掛けて、「元総社成人会サポートTeam」を結成。20人近くが物心両面から後輩たちを応援し開催にこぎつけた。
成人会は会長を務める青山柊さんを中心に踊りの練習をするなど準備にあたっている。「サポートのメンバーにいる叔父から半強制的にさせられたが、地域の人たちが応援してくれて楽しくなってきた。やるからには盛大にしたい」とやる気満々の青山さん。
副会長の1人、関谷美来さんは「祖父母は盆踊りで再会して結婚した。母も参加していて、自分の代でぜひ復活させたかった」と本番を心待ちにしている。
当日は地域に伝わる『唄の八木節』をはじめ6曲を踊るほか、最後は中学校の卒業式で歌うはずだった『正解』を全員で合唱する。
用意している浴衣は男女各20人分、お囃子の法被は15人分ある。まだ、余裕があり、SNSで同窓生に声を掛けている。
会場には飲食のキッチンカーや雑貨販売のブース、子供用のプレゼントも用意される。
寄付金集めや企画にも尽力した小野里さんは「一生で一度の晴れ舞台。地域の人の応援で踊れることを喜びに感じ、ぜひ舞台に立ってほしい」と話している。
元総社盆踊り
- お問合せはこちら
- 070-3165-0077(サポートTeam代表)
・日時 | 8月11日(日) 16時~20時 |
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・会場 | 総社神社境内 |