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前橋の「tomokimono」 
みなかみ町に「着物・日本文化の家」を4月開業

2023.03.06

前橋の「tomokimono」 
みなかみ町に「着物・日本文化の家」を4月開業

着物や日本文化を後世に紡ぐ活動を行っている前橋市の「tomokimono」(阿部智子代表)は4月1日、みなかみ町のたくみの里に「着物・日本文化の家」を開く。アジアからのインバウンドや修学旅行の学生、日本文化に触れたいという人たちをターゲットに、着物体験や群馬の伝統工芸品の販売、ワークショップを行う。代表の阿部さんに話を聞いた。(取材/阿部奈穂子)

町民の善意の着物を活かしたい

ー着々と開業準備が進んでいる「着物・日本文化の家」。どんな施設なのでしょう。

様々な体験ができる「たくみの里」の中に建つ、廃校の保育園を改修しました。ここには3つのお楽しみがあります。スタッフの着付けで着物を着てもらい、のどかな里内を散策する着物体験、群馬の伝統工芸品を作り手のストーリーと共に販売するコーナー、茶道、華道など気軽に日本文化を体験できるワークショップです。館内には吊るし雛や日本人形、和傘などを展示し、情緒たっぷりの雰囲気になっています。

―体験の費用や営業時間を教えてください。

着物体験は着付け、着物のレンタル料込みで基本お一人5000円。ただし着物の種類によって若干、前後することもあるのでお問合せください。ワークショップは1500円から5000円を想定しています。当面は土日と祝日のみ、10時から15時の営業となります。

▲3人のスタッフが着付けを

ー前橋市在住の阿部さんがみなかみ町で事業を行うことになった経緯とは?

私は2007年から旅行会社に勤務し、主にインバウンドの仕事に携わってきました。そんな関係で、みなかみ町観光課の方から相談を受けたのがきっかけです。「たくみの里の一角に、町民の人が海外との交流のために寄付してくれた着物が眠っている。どうにか活用できないか」と。

視察したところ、浴衣から振袖まで30~40組ありました。しかも、とても保存状態が良く、価値のあるものも多かった。日本を訪れる外国人は着物を着たい、日本の文化に触れたいという人が大勢います。しかし、そういう場所は群馬にはありません。温泉と着物を掛け合わせて他の観光地と差別化し、みなかみ町にインバウンドのお客様を呼び込みたいと考えました。

着物が笑顔をつくる

―阿部さんは昔から着物が好きだったのですか?

私の祖父母は貸衣装店を営んでおり、幼いころから着物があるのが当たり前の環境でした。晴れの日に着物を着ることで、たくさんのお客様が笑顔になるのを見てきました。でも着物業界は衰退を続けています。着物の文化を後世に紡ぎたい、コロナで大変な観光事業者様のお手伝いをしたい、その二つの想いが今回の事業につながりました。

▲旅行会社勤務と着物事業、Wワークで頑張る阿部さん

ー今後の予定を教えてください。

3月25日、26日の10時から15時まで、「着物・日本文化の家」のお披露目をかねて、どなたでもご参加いただけるプレオープンイベントを開きます。

三国太鼓の演奏に始まり、着物を着て写真撮影、日本文化を体験できるワークショップ、県内高校生による伝統芸能の発表、キッチンカー出店など、盛りだくさんの内容です。

そして4月1日に正式なオープンとなります。こちらの事業はみなかみ町観光協会との実証実験で1年間は運営していきます。

 

▲蔵造りの保育園を改修して生まれた「着物・日本文化の家」

問い合わせ先

tomokimono

メールアドレス tomoconsul819@gmail.com