【癒しの森にようこそ－赤城自然園だより▶13】
旅するチョウ アサギマダラ

　アサギマダラはマダラチョウの仲間で、アゲハチョウくらいの大きさです。

　見る角度や光の具合によって、翅の白っぽい部分が「浅葱色(あさぎいろ)」(少し緑色がかった、うすい青色)に見えることから、この名前がついたそうです。

　日本に生息しているアサギマダラは、暑い夏は本州の高原などで過ごし、秋には南を目指し移動しているようです。赤城自然園には、南へ移動する途中で寄ってくれます。

　アサギマダラは、「毒蝶」として知られています。　生まれつき毒蝶なわけではなく、羽化後にヨツバヒヨドリやフジバカマ等の植物から毒を体内に取り入れ、外敵から身を守り、旅を続けるといわれます。

　赤城自然園でも、フジバカマやテンニンソウ、アザミなどで吸蜜している様子が見られます。

　長距離を旅するためでしょうか？飛び方もとても印象的です。　チョウは比較的、上下に揺れながらひらひらと飛んでいます。　アサギマダラは、ほとんど羽ばたかず、風に身を任せてふわ～りふわ～り優雅に舞っています。

　例年ですと、9月の中旬から下旬にかけて多くのアサギマダラが寄ってくれるのですが、ここ数年は自然環境の変化でしょうか？頭数が少なかったり、飛来時期が以前より遅かったり…。

　この秋も、アサギマダラの優雅な舞いを見たいですね。