news

NEWS

「おおみ」最後の年の瀬に
半世紀の歴史に幕を下ろす

2023.12.26

「おおみ」最後の年の瀬に
半世紀の歴史に幕を下ろす

お食事処「おおみ」(前橋市朝倉町)が12月30日で店仕舞いする。昼は旬の焼き魚や肉料理の定食、夜は刺身や気の利いた肴で銘酒を味わえ、半世紀近くにわたって愛された味の店。寂しい最後の年の瀬を迎えている。

料理長の丁寧な仕事が光る

「閉店のお知らせ」と書かれた張り紙が入口に張られている。「諸般の事情により閉店する運びになりました」とあり、突然の閉店を詫び、感謝の言葉を綴っている。

▲12月30日での閉店を告げる張り紙

1976年の創業。屋根には消えかかっている「大衆割烹」の文字がある。料亭で修業を積んだ料理長が厨房を仕切り、手の込んだ料理を出してくれた。

日本酒も良質な地酒をそろえた。入手困難な銘酒もあり、わがままな呑兵衛を満足させた。

昼の定食も決して手を抜かず、西京焼きはことに評判だった。店名を付けた「おおみ御膳」は刺身、土佐豆腐に茶碗蒸しやたくさんの小鉢が付く人気の品。肉料理はボリュームもあり、ラグビーの日の丸戦士、堀江翔太(埼玉ワイルドナイツ)も何度も足を運んだという。

▲定食に付く小鉢も美味しい

▲その日のお薦めは黒板に書かれている

近所に住む常連は「子供のころから、うなぎをよく食べた。仕事に疲れたとき、ここに寄るとゆったりとできた」と閉店を惜しんでいる。