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ありがとう千代さん 
「この場所で50年」ホルモン千代が閉店

2026.08.20

ありがとう千代さん 
「この場所で50年」ホルモン千代が閉店

 前橋市住吉町で半世紀親しまれてきた「ホルモン千代」が8月17日、閉店した。店主の川崎千代孝さん(92)が長年、店に立ち続けてきた地域の名物店。赤い看板と白い暖簾、煙の立つロースターを囲む客たちの姿が、多くの人の記憶に残っている。

体調回復なら再開を

 「店が好きだから」と、ほぼ休みなく暖簾を出してきた川崎さん。お盆前ごろから体調を崩し、休業が増えていたが、「よくなったら、また店を」と再開を望んでいた。だが17日、店頭に閉店を知らせる貼り紙を掲げ、長年守ってきた店に区切りをつけた。

▲入口に貼られた知らせ

▲赤い看板が目印だった

 店は1977年、川崎さんが夫と開いた。夫が亡くなってからは、一人で切り盛りしてきた。

 店内はロースターを囲んでホルモンを焼く昔ながらのスタイル。12時の開店目指して訪れ、昼間からビールを片手に肉を焼く常連客もいた。

 大ぶりのホルモンやカシラを注文すると、川崎さんが肉を切り分けて出してくれる。網の上に載せると脂が落ち、煙と香ばしい匂いが店いっぱいに広がった。

▲新鮮そのもののホルモン

客との会話を楽しみに

 川崎さんは初めて訪れた客にもよく声を掛けた。カウンター越しに川崎さんと話しているうちに、隣の客とも自然に会話が始まるような店だった。

「仕事が好きで、お客さんと話をするのが楽しくて」

 客の注文を取り、肉を切り、ときには一緒に酒を飲みながら、店を守ってきた。

▲ビールが好きな千代さん

 ホルモンと並ぶ名物が焼きそば。具はキャベツだけというシンプルな一皿で、肉をたっぷり食べた後の締めとして親しまれていた。

 「この場所で50年、営業を続けることが出来たのも、支えてくださったお客様のおかげです」。閉店を知らせる貼り紙にはお客様への感謝が綴られていた。

▲素朴で温かい焼きそば