麗雅齋（れいがさい）　
怪し、旨し　完全予約の町中華

入口を入ると、中国の食器や水墨画、不思議なアクセサリーの山。その間を進むと貴賓室のような大テーブルの部屋が現れます。

ここで昼、夜、完全予約制で中華料理をいただけます。ちょっと怪しいけれどご安心を。

骨董品販売兼中華料理シェフ、馬麗涛（マ・レイトウ）さんのお店です。21年前からこの地で営業しています。

お昼の定食はメーンを麻婆豆腐、鶏肉とピーマン炒め、豚肉と白菜炒めから選びます。オール1000円。

私は麻婆豆腐、相方は豚肉と白菜炒めにしました。まずはサラダと中華スープが出てきます。サラダは普通ですが、このスープ、しっかり出汁が出て、卵と豚肉とネギが入り、胡麻油がほんのり香って美味しい。

メーンディッシュの大きさには驚かされました。横30～40㌢の楕円形のお皿になみなみと麻婆豆腐が入っています。

間違って２人前を盛ってしまったのか？　聞いてみたら、「１人前ですよ」と馬さん。

柔らかな豆腐に挽肉多め、黒い粒は豆鼓ですね。本格的な味です。たっぷりのラー油が辛み、山椒が痺れを加えています。

ご飯が進む、進む。

相方の白菜と豚肉の炒め物も、豚肉の量がすごい。焦がしネギの風味が生きていて、シンプルだけど、力強い味です。

夜は火鍋がおすすめ。四川省から直輸入した本場の火鍋スープにナツメや四川唐辛子、香味野菜を加えて火にかけ、ラム肉をしゃぶしゃぶにしていただきます。タレはポン酢とゴマダレ。それにニラの花を使った薬味「韮花醤（ジャーホァージャン）」が付きます。

以前はお昼はぶらりと立ち寄れましたが、いまは昼も夜も完全予約制。

「骨董の仕事が忙しくなっちゃってね」と馬さん。そういえば店内は、以前来た時よりも骨董品が増えて通路が狭くなっている。

安くて美味しい中華料理、辞めないでくださいね。