寿し割烹　桃乃木
絶品の本マグロ　赤身は最高

秋が深まるにつれ、魚が旨くなる。となれば、寿司でしょう。玄関で靴を脱いで下駄箱に入れて。何だか銭湯みたい。畳敷きのテーブル席に案内されました。

割烹と名乗る通り、手の込んだ一品料理が豊富にありますが、酒飲みにお薦めのセットがあります。小鉢から刺身盛り合わせ、銀カレイの西京焼き、鶏の唐揚げ、揚げ出し豆腐まで付いて2200円。１人では多すぎ。２人でつまみ、最後に寿司をつまめばいい。日本酒も焼酎も、なかなかいい銘柄がそろっています。

どれも美味。特に、西京焼きは評判で、お土産の真空パックもあるほど。小鉢の塩辛も日本酒にいい。これに寿司か。日本人に生まれてよかったな。

寿司はお得な盛り合わせにします。にぎり10貫に巻物１本が付く「月寿し」はいいネタがそろい、しかも大ぶり。本マグロの中トロにウニ、イクラ…。中トロ鉄火も美味しそう。

中トロはとろけるよう。でも、一番良かったのは赤身かな。水っぽくなく身がしまっていて、味が濃い。さすが、本マグロ。こういう良質なネタをお値打ちで出してくれる店、大好きです。

がっちり、美味しく食べたい人には「桃乃木どんどん」がいいでしょう。ちらし丼、イクラ丼など６種類の丼の中から２種類を選ぶから「どんどん」。茶碗蒸しやサラダ、椀物、デザートまで付いてきます。

２代目の店主、長島毅さんは大阪の老舗割烹や寿司店で修業し、家業を継ぎました。「マグロは本マグロ。仕入れに力を入れています」。頼もしい言葉です。