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失われた前橋の街 蘇る
AIで建造物をカラー写真に
2026.01.10
麻屋百貨店が往時の姿で蘇った-。前橋空襲で焼失したり、戦後に壊されたりして姿を消した前橋市内の建造物をカラー写真で紹介する「あこがれの街『前橋』写真展」が1月10日、旧安田銀行担保倉庫で始まった。古い白黒写真をデジタル化しAI技術でカラーにした写真など400点を紹介している。11日と17、18日にも展示、公開する。
麻屋百貨店、製糸工場、学校
前橋で最古のデパートとして親しまれた麻屋百貨店、栄華を誇った数々の製糸工場、温もりを感じる木造の小学校…。かつて前橋市内にあった建造物が色鮮やかなカラー写真で展示されている。
▲AIで復活した建造物に見入る来場者
前橋市内の歴史研究家、庭野剛治さんが収集した古い絵葉書や広告、スライド、写真をカラー写真に再現した。88点はAI技術を活用、半年かけて蘇らせた。
AIで再現した写真は不織布にプリントしたり、A4、A2サイズに焼いて展示している。
交水社や勝山社、丸登製糸といった製糸工場の外観や工場で働く工女の姿、前橋城本丸御殿を使った群馬県庁、趣きのある旅館や料亭が再現され、来場者は懐かしそうに1枚1枚をじっと見ている。
▲料亭岡源(左)と麻屋百貨店
▲旅館白井屋
敷島小学校で保管されていたスライドを写真にしたコーナーでは、名建築と評価の高かった旧煥乎堂をはじめ、木造造りの来々軒支店やアジアパン、閉店した蕎麦店やパチンコ店など懐かしい写真が並ぶ。
▲1958年の前橋中心部の風景
▲右下は前橋駅舎
空襲、破壊で消えた建造物
前橋市の街並みについて、庭野さんは「明治、大正は西洋建築が建ち並ぶモダンな都市であり、昭和初めは最先端の建造物が建てられ、それらがうまく融合していた」と解説する。
▲写真展を企画、運営する庭野さん
空襲で多くの歴史的建造物が失われただけでなく、戦後に経済合理性が優先されて多くの名建築物が壊されたことを指摘。「前橋空襲で焼失しなかった麻屋デパートは空襲を証言する貴重な資料館になりえた。『時の鐘』で親しまれた前橋城鐘も残っていれば、川越市のようにシンボルになった」と残念がる。
写真展はそんな建造物に捧げる鎮魂歌。「これが呼び水となって、家庭に眠っている昔の写真や資料が集まり、新しい歴史の扉を開くきっかけになることを期待しています」と呼び掛けている。
あこがれの街「前橋」写真展
| ・会期 | 2026年1月10日、11日、17日、18日 |
|---|---|
| ・時間 | 13時~18時 |
| ・会場 | 旧安田銀行担保倉庫 (前橋市住吉町2-10-2) |
| ・入場 | 無料 |


