interview
聞きたい
丸山彬氏「前橋ワンチームで」
市長選立候補を正式表明
2025.11.28
前橋市の小川晶前市長の辞職に伴う市長選(1月5日告示、12日投開票)で新人の丸山彬氏(39)が11月28日、前橋市内で記者会見し立候補を表明した。小川氏をめぐる騒動を機に市民の間で分断が生じていることに強い危機感を示し、「前橋ワンチームで世界に誇れる前橋にしたい」「私の人生を前橋に捧げたい」と前橋愛を訴えた。無所属で立候補する。市長選をめぐり、立候補を表明したのは丸山氏が初めて。
分断を一刻も早く解消
丸山氏は小川氏の騒動について、「人間はだれも完璧でない。評価はさまざまあっていい」としながら、「結果として、前橋で分断が生じ、イメージが低下してしまっている。こうした状況を一刻も早く解消させ、前橋を団結させたい」と立候補にかける決意を語った。
▲立候補の動機を語る丸山氏
政策面では①暮らしを守る「守りの政策」②経済を豊かにする「攻めの政策」-の2点を挙げた。
「守りの政策」に関しては、4歳と1歳の子供を持つ子育て中であることを明かし、小川氏が推進した子育て・子供政策を継承しながら、「量的にも質的にも大幅に向上させたい」と述べ、具体的には不妊治療から出産後のケア、一時保育への重点支援を示した。
子供の発達に合わせた教育環境の整備、高齢者や生活困窮者への支援にも力を入れるとした。
「攻めの政策」では、国の交付金を活用した物価高対策とまちづくりの推進を挙げた。
「この10年間の民間と行政の努力の積み重ねで、街に若い人が個性的な店を出している。チャレンジする人をもっと増やし、前橋からエネルギーが満ちあふれるようにしたい」と民間主導で行政が支援する前橋方式のまちづくりを加速させる考えを示した。
背中を押した女性起業家
市長職には3年前から興味を抱いていたといい、決断をしたのは前橋市在住の女性の挑戦がきっかけだったと話した。フランスで開かれたチョコレートの世界的な品評会で最高賞を受賞したチョコアイカを現地で取材し、「彼女の挑戦を見たとき、私も同じようにリスクを取ってチャレンジしなきゃならない」と覚悟を決めたという。
▲偶然合ったチョコアイカと中央通りで
政治経験がないことへの懸念については、「いまこの危機を乗り越えるには経験がない方がむしろうまくいくんじゃないかと思う」と回答。自身の強みを聞かれると、バランスを意味する名前の「彬」から「バランサーとしての自覚が昔からあり、今回の分断を解消する懸け橋として最も強みになる」と強調した。
小川氏と微妙な関係にあった市議会への対応については、「本気で政策を進めるには市議会との協力が不可欠。信頼関係を作る前提として市民のみなさんと丁寧に誠実に関係性を作っていきたい」と話した。
▲「バランサー」を自覚する
「清く、やさしく」
会見の最後に、丸山氏は市民へのメッセージとしてバックボードに「清く、やさしく」と書き込み、「妻に相談したとき、『政治の道に行っても忘れないで』というメッセージをもらった」と説明。この言葉を守ることを誓い、「ワンチームで世界に誇れる前橋にしたい」と繰り返した。
▲会見に立ち会った若い起業家たち
丸山彬(まるやま・あきら)
1985年12月、前橋市生まれ。群馬県立前橋高-慶應義塾大経済学部卒。明治大法科大学院を卒業、2017年から群馬弁護士会に所属する。早稲田大ビジネスファイナンス研究センターExecutive MBA essence(Global)修了。前橋青年会議所監事。太陽の会監事。好きな言葉は「清く、やさしく」。最近はまっていることは動画撮影。


