interview
聞きたい
小川市長、続投を表明
「公約を実現したい」
2025.10.17
前橋市の小川晶市長は10月17日、市役所で記者会見を開き、「公約実現を求める市民の声に応えたい」と訴え、市長職を続ける意向を表明した。自身の処分として、市長報酬の50%を任期満了まで削減する条例案を議会に提出する。続投の意向は市議会にも報告しており、議会側が不信任決議案を出すかが今後の大きな焦点となる。前橋新聞mebukuは市長の進退に関するアンケートを実施している。回答期日10月20日(月)。
報酬50%削減を提案
▲多くのマスコミが会見に
会見の冒頭、小川市長は「市民、議会、職員とそのご家族に心配と迷惑をかけた」と頭を下げた。当該職員の代理人弁護士を通じて議会に説明書が提出されたことや職員の妻からも思いが伝えられたことを報告した。
市長就任以来の業績として、学校給食の無償化をはじめとする子育て支援、農業政策、まちづくりを進めてきたと強調。一方で、財政健全化や物価高騰対策など喫緊の課題が山積していると指摘し、「ここで退くのではなく、掲げた公約を実現することが私に課せられた責任。市民生活を支える行政を止めることはできない」と続投を決断した理由を説明した。
報酬削減は「信頼回復には重い処分が必要」として、削減対象は給料や期末手当などを含む給与全体で、任期満了まで継続するとした。
不適切行動の原因に関しては、「相談をする場所として適切でない場所を選んでしまった」と従来通りの答弁を繰り返した。
この上で、「職員との打ち合わせは市役所内に限定する」といった再発防止策を挙げるとともに、副市長や若手職員との意見交換の機会を増やしたり、外部のメンターを頼る考えも示した。
問題発覚後、代理出席が続いている対外的な公務には「相手側のあるものは意向を聞きながら適切に判断したい」とした。
行動で信頼 取り戻したい
質疑では、市議会から不信任決議案が提出された場合の対応を問われ、「議会の皆様への信頼回復のため丁寧に説明したい」と答えた。
市民の声をどう受け止めたかとの質問には、「出直し(選挙)をした方がすっきりすると言う人もいるが、どんなに苦しくとても、批判されても、ここでしっかり前に進むことが一番の果たし方だという声もあった」と続投の後押しになったとした。
会見は30分間行われ、最後に小川市長は「今後の行動で信頼を取り戻したい」と語り、報道陣に一礼して会場を後にした。


