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【カレーの魔力▶9】
島田屋本店

2025.08.12

夏は「つけ」でどうです

 「島田屋といえばカレーうどん。カレーうどんといえば島田屋」。前橋市中心街でいまはなき田毎庵と人気を二分しました。新メニューもありますが、私は昔ながらの鶏肉のカレーうどん一択です。

▲伝統を受け継ぐ正統派の鶏肉カレーうどん

 ところが、卓上に「つけカレー出来ます」の説明書。ぐらり。いつから始めたの? 「鶏をつけでお願いします」。「うどんを茹でますので少しお時間いただきますが…」。「はい、大丈夫です」。そうか、つけは茹でたてを食べられるのか。これは最高。

 大釜の前に立つ店主が慎重に茹で具合を確認します。茹で上がったら流水でぬめりを取り、冷水で締めます。たっぷり入った褐色のカレーとともに、あめ色に輝くうどんがやってきました。

▲茹でたてのうどん。旨いに決まっています

▲カレーによく絡みます

 うどんは通常と同じくもちもちした丸い断面の中太。カレーに付けて啜ると、締めた分、コシの強さも感じます。これは大正解でした。

 カレーは出汁とスパイスの調和が取れています。つけ麺に合うよう濃いめ。出汁の入った徳利が付いてきますので、好みで調整できます。

 皮付きの大きな鶏のもも肉がごろごろ。タマネギも大きく切られシャキシャキしています。

▲皮付きの大きな鶏肉が埋まっています

▲出汁で割ると、つけ麺のスープ割みたいに

 出汁は途中で少しだけ入れました。うどんを食べ終えたら、残った出汁をすべて投入。これで「カレーは飲み物」に。すべて飲み干しましたよ。

創業135年目、さらに進化

 島田屋本店は1890(明治23)年、中央通りに暖簾を出しました。惜しまれつつ1995年に店じまいしましたが、2013年に5代目となる島田裕二さんが現在地で復活させました。

 以前は鶏肉のみでしたが、豚肉やチーズ入りも加えました。お年寄りや子供向けに「少なめ」も用意。大食いさんにはご飯があります。

▲豚肉のチーズカレーうどんと半ライス

▲カレーとチーズをライスに掛けると

 「島田屋の伝統の味を守りつつ、お客さまに喜んでもらえるよう、さらに進化させていきます」。創業から135年の記念の年。奥さまの純子さんと二人三脚で盛り立てています。

▲暖簾を守る島田さん夫妻

店舗情報

島田屋本店

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027-221-1555
営業時間 11時~15時、17時30分~19時30分(土曜、日曜にルーがあった場合のみ営業)
定休日 月曜