gourmet

食べたい

朝日寿し
56年の歴史記憶に刻む

2025.06.06

天然インドマグロのブツ

　地域に愛された「町の寿司屋さん」が７月６日、56年の歴史に終止符を打ちます。こだわりのネタで握った寿司の味、２代の夫婦で営むほのぼのした雰囲気。カウンターに座り、しっかりと記憶に刻み付けておきましょう。

▲インドマグロのブツなんて贅沢ですね

　大好物のブツとツブをつまみに最後の宴を始めます。「きょうは天然のインドマグロ。旨いですよ」。３代目の宮内正さんが教えてくれました。

　イカのわたみそバターがあったので、ビールから日本酒に。一押しの酒は「清嘹純米生酒」。爽快感のある地酒が濃厚なつまみによく合います。

▲日本酒はこぼれるまで注いでくれます

▲イカの肝とバターの香りの二重奏

　「これもつまみになりますよ」と出していただいたのは筋子の細巻き。日本酒を盗みますね。

　茶碗蒸しも食べておきましょう。２代目の保さんが心を込めて作ってくれます。海鮮がたっぷり。ほっとする味わいです。

▲筋子の細巻き。シソが爽やか

　名残り惜しいですが、握ってもらいましょう。カウンターだけの「おまかせ」をお願いしました。その日の最高のネタを順に握ってくれます。

▲写真を撮るため盛合わせにしてもらいました

　マグロは赤身、中トロ、大トロとそろい踏み。真鯛にシマアジもあります。大葉で巻いた肉厚のアカイカ、さっと締めたコハダもいい仕事しています。

　「うちの自慢です」と薦められたのはカツオのたたき。藁で皮目を焼き、１日寝かせることで香ばしさを閉じ込めるとか。うん、旨い。

　イクラとウニの２強軍艦で食い締め。北方領土のバフンウニは濃厚でありながら爽やかです。

　最後の宴。きっと忘れません。ごちそうさまでした。

▲煮穴子を炙る３代目

▲家族で頑張ってきました