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糸井重里さん、前高で語る
夏井いつきさんと対談

2024.10.17

糸井重里さん、前高で語る
夏井いつきさんと対談

 前橋BOOK FES(10月19、20日)のエグゼクティブ・プロデューサー、糸井重里さんは10月17日、母校の群馬県立前橋高校を訪れ、俳人の夏井いつきさんと対談した。「俳句のある生き方とは何か」をテーマに、奥の深い俳句作りに絡めて後輩に「面白い生き方」を指南した。

「俳句は才能でなく筋トレ」

 糸井さんは最近になって俳句に興味を持ち、句作の前から「井の中の蛙」を大きくした「丼宙」という俳号を持っていたと笑わせた。

 「私の前で俳句を披露するのは10人に1人くらい。『丼宙』さんには結構聞かされましたね」と夏井さんに呆れられると、「一番上手い人の中では一番下手でいるのが僕のやり方。そのやり方ですべてやってきたんです」と返し、「ローランドの響きのように名言として流れた」と逆に感心させた。

▲「不思議な面白さがあった3年間」と男子校生活を振り返る糸井さん

 夏井さんは「俳句は才能じゃない。筋トレ。筋肉が身に付いてくると、他の人が気付かないものがみつけられる」と句作を奨励。前高生に自身が立ち上げからかかわった「俳句甲子園」への出場を薦めた。

 糸井さんは間近に迫ったブックフェスにふれ、「5万冊の本が集まった。無料で持って行けるけど、黙って持って行くと気持ちが悪い。そこで、『ありがとう』と係員に声を掛けてもらうことにした。ルールじゃないけど、ここまで考えると発見になる」と2度目となるフェスの進化を説明。夏井さんが「俳人は本の名前に季語を付けて一句残しますか」と提案すると、「かっこいいな」と感謝した。

▲季語には五感の情報が詰まっていると話す夏井さん

 対談は糸井さんが運営する「ほぼ日の學校」の出張編。2022年10月のブックフェスの際にも前橋高校を訪れた。対談の映像は後日、「ほぼ日學校」で配信する。

▲テンポのいい対談に生徒は熱心に耳を傾けた