白銀屋前橋店 9月末で閉店
ドラッグストアの先駆け

　馬場川通り、前橋プラザ元気21の斜め向かいにある白銀屋前橋店。入口には閉店を知らせる張り紙が張られ、店内はひっそりとしている。

　関係者の話によると、前橋店は1975年ごろに開店した。化粧品や医薬品、雑貨、食品、酒類と幅広い商品を扱い、割引価格で販売、人気を集めた。

　「医薬品を陳列棚に並べて販売したのはうちが最初じゃないか。陳列棚は市販されていないから、自分たちで作った」とベテラン店員。急拡大しているドラッグストアの先駆け的存在だったことを誇らしそうに語る。

　中心街が寂れてもお年寄りを中心に根強いファンを抱え、看板を守ってきた。「かいまきとか、綿入りの衣類など、白銀屋しか扱っていなかった昔からの商品があった」と懐かしむ常連もいる。

　後発のドラッグストアが各地にでき、目の前の元気21には今年５月、「マルエドラッグ」が開店した。医薬品や食料品など商品構成がかぶり売り上げが減少、撤退を決めたとみられる。

　30日は通常通り、９時～19時までの営業。

　高崎市に本店を持つ白銀屋は前橋市や渋川市にも進出、最盛期は直営、FC含め10店舗以上展開していた。前橋市内には前橋店のほか昭和町、国領町、六供町にも店舗があったが、すでに閉店。10月以降は高崎本店と高崎貝沢店の２店舗となる。