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馬場川通り 歩行者増える
5万1039人、コロナ前の113%

2024.09.27

馬場川通り 歩行者増える
5万1039人、コロナ前の113%

 民間主導で再整備された馬場川通りの歩行者が増え、中心街ににぎわいを創出していることが裏付けられた。6月は5万1039人で、コロナ前の5年間のデータを基にしたベースに比べ5701人(13%)増加。事業主体の前橋デザインコミッション(NDC)は民間資金を活用した成果連動型の民間委託方式「ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)」の成果で最高評価を獲得、通行量の増減に連動する前橋市からの受託費は上限の570万円となった。

国内初まちづくりSIBで最高評価

 馬場川通りの再整備は2021年9月から2024年7月まで、まちづくり分野では国内初となるSIBを活用した「前橋市アーバンデザイン推進業務」として取り組んだ。親水スペースが設けられ、レンガ敷きのモダンな通りに生まれ変わった。

 総工費は4億3000万円で市内の経済人でつくる「太陽の会」が3億円を拠出、残りをクラウドファンディングによる市民の寄付や国の補助金で賄った。

▲デッキでひと休みする歩行者も多い

 事業の目的を中心街のにぎわい創出として、前橋市は通行量の増減を成果指標とするSIBを活用、MDCに委託した。まちづくりの勉強会や屋外空間の利活用に関する社会実験の実施のために740万円を固定払いし、通行量に応じて0円から570万円まで4段階の成果払いを設定。最も高いA評価となり、固定払いを含めた委託金額は1310万円となった。

▲再整備前からイベントを繰り広げた

▲人気の高い切りバラの直売会

 MDCの日下田伸企画局長は「ゆるくつながる」をコンセプトに勉強会を重ね、市の特産であるバラの直売会、お酒を楽しむ馬場川横丁といった多彩なイベントを展開してきた経緯を説明。「工事がゴールではない」と強調し、市民がまちづくりに関わる活動を継続していく。

 9月28日、10月12日にワークショップ、10月26日と27日に「馬場川PARK」イベントを開く。

▲イベントを継続して仕掛ける日下田さん

▲民間との連携を推進したいと話す小川市長

 小川晶市長は9月27の市政会見で「A評価をいただき、他の自治体からも注目を集めている。この成果を広く周知し、他の取り組みにも民間の力を使ってやろうという機運が上ればうれしい」と民間との連携を進めていく考えを示した。