study

学びたい

いよいよ始まる中心市街地再開発 
どんな前橋になるの?

2024.01.01

いよいよ始まる中心市街地再開発 
どんな前橋になるの?

2025年度の着工を目指している前橋市千代田町の中心市街地再開発。スズラン前橋店が移転開業し、共愛学園小、中一貫校が誕生し、より充実した市立図書館が生まれる。市街地に若者の姿が増え、めぶき始めた前橋は一層、賑やかになるだろう。長い期間をかけ、多くの人が携わり、進んできた中心市街地再開発について、これまでの流れをまとめた。(取材/阿部奈穂子)

30年来の重要課題が動き出す

前橋市の中心市街地再開発問題は30年来の重要課題であった。何度も青写真が描かれてきたが、実現に至らずシャッター街を生み出す原因となっただけに、今回の計画は最後のチャンスといえそうだ。

再開発の区域面積は合計2.7㌶。

現在、中央イベント広場や中央駐車場のある【西街区】と、スズラン前橋店本館、新館のある【東街区】が生まれ変わる。

西街区には緑あふれる複合型ビル

【西街区】にはオフィスや商業施設が入る「複合型ビル」を新設する。2025年度に着工予定で、2027年の完成を目指す。

このビルには市立図書館新本館、スズラン前橋店、JINSホールディングス本社の入居が決まっている。

市立図書館新本館は、元気プラザ21内にある前橋こども図書館を統合移転し、蔵書を現在の50万冊から60万冊に増やす。新たに、対面読書室やベビールーム、シアタールームの設置、電子書籍サービスの充実、ICTを活用し、国立国会図書館や県立図書館との連携も検討されている。

▲【西街区】は現在の中央駐車場、中央イベント広場付近

▲市立図書館は市街地へ移転

JINSホールディングスは東京本社の機能を二段階に分けて前橋市中心街に分散させ、東京、前橋の二拠点で事業展開する。来年早々にも一部機能を馬場川通りに新設するビルに移転。さらに、西街地に建つ複合型ビルへの入居により、本社機能を完全に分散させる。

群馬県内に2店舗を構えるスズランは現在の高崎店を1月31日に閉店し、新店舗を2月29日に開業する。前橋店も移転開業することが決まり、地方のデパートが全国的に厳しい状況にある中、新たな時代のデパートとして躍進しそうだ。

▲JINSホールディングス本社の一部機能を移転する馬場川通りのビル

東街区には共愛学園と複合マンション

【東街区】には共愛学園小中一貫校と複合マンションが生まれる。

共愛学園小中一貫校は、少人数教育で英語、デジタル、数学に重点を置き、課題解決能力を身に付けられる授業を提供する。学校の建物は4階建て以上になる予定で、1階の一部に飲食店などが入居するスペースを設ける計画。2031年の開学を目指す。

複合マンションは14階建てで、1階部分はテナントを誘致する予定になっている。

 

▲【東街区】は現在のスズラン前橋店本館、新館付近。スズランは西街区へ移転開業する