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風来軒 60年ありがとう
日本一懐かしいラーメン店
2026.07.17
JR群馬総社駅近くにある古びた平屋。看板も暖簾もない「風来軒」で、腰を丸めたお母さんが麺を茹で、スープを注ぐ。みんなに懐かしい味。半半といいながら愛情盛りするチャーハンやカレーを食べると元気いっぱいになれた。久しぶりに寄った店の入口に貼り紙があった。「六十年と云う長いおつき合ありがとう」
常連と店の決まり事
少し傾くテーブルの上にあるメモに鉛筆で注文を書き、「これ、お願いね」と厨房に持っていく。
「ラーメンできましたよ」。1人で店を切り盛りする店主、池田弓子さんの声が聞こえたら、スープがこぼれないよう慎重にテーブルまで運ぶ。
▲ラーメンと半半チャーハン
醤油の色の濃い、昔ながらのラーメン。自慢のチャーシューはよく味が染みていた。
食べ終わったら、厨房の奥の流し台に食器を片付ける。箱に現金を入れ、「ごちそうさまでした」とお礼を言い店を後にする。
女手一つで店を守る
東京・渋谷の有名な中華料理店で修業した夫の寛司さんと花小金井で4年間、食堂を営み、1971年に現在の店を開いた。
▲修業先から贈られた額
13年前、寛司さんが亡くなり、1度は閉めた店を女手一つで復活させた。
「お客さんが来てくれるとうれしいから。小さかった子が自分の子供を連れて来てくれる。みんなに会えてうれしいよ。体が動くうちは頑張るよ」
▲いつもにこにこしていたお母さん
圧迫骨折で痛めた腰を叩きながら笑顔でそんな話をしてくれたのは半年前。その腰が限界に達したのだろう。米寿を迎え、節目と決めたのかもしれない。
閉店を告げる貼り紙には「たのしかったです。いい人生おくることが出来たことは幸せでした。本当に幸せでした」と「幸せ」を重ねていた。
▲カーテンが閉まったままの店
▲常連からのお礼の貼り紙も


